株式の話ではないんだけれど。
今日の午後は、まちづくりチャレンジ事業公開選考会(旧、提案公募事業公開プレゼン会)だった。
審査委員長となり、ごあいさつや総括も担ったが、事業内容に対する審査員の受け取り方もさまざまで、
審査後会議に多くの意見が出た。委員が各方面から選出され委嘱を受ける意味がそこにある。
NPO活動者の視点、識者の視点、一般人としての視点。
お互いに発見があり、感心もあり、違和感もありつつ対話を進める醍醐味。
ただ、経験や知識で判断すると、ん~~、どうかなぁ、な感想が出る事業については、ふと思うことがあった。
ミーハーおばちゃんの常、芸能ネタからの引用で高尚な話でなく恐縮だが、
ゴールデンボンバーの「女々しくて」は大ヒット曲になったが、作曲当初は、「こんなん売れないだろ」という下馬評だったという。
「ロード」のロングランヒットをもつTHE 虎舞竜は、「暗すぎます」とどのレコード会社も乗り気にならなかったこの曲を自分でリリースし
のちの大ヒットとなった。だから全部の印税が入ってくるのよ、とどこかの番組で高橋氏が語っていた。
某フォークシンガーの大御所はかつてデビュー前、公開審査で「こんなのは歌じゃないね」と当時の大御所に酷評され
「でも、僕はこういう歌を歌っていきます。」と宣言した逸話も残る。いまや日本でその名を知らぬ人はいない。
私たちは、常識、という言葉をよく使う。
常識というのは、既成概念、前例のある事柄に照らし合わせて物事を考えることだ。
だとしたら、先駆性は、その常識を覆すところから生まれる。
ないわ、これは、と思うその奥に、実はダイヤの原石が転がっている場合がないだろうか。
審査の段階でそれを見極めることは難しい。
だが、可能性を信じる、という懐を、持っていくことも、大事なのではないか。
今回の事業がそれにあたるかどうかはわからないが、大化け株の出現を、期待している。
その思いで、審査員を担っている。
失笑も、だめだしも、恐れない、やりたい気持ちにつき動かされる「馬鹿者」よ。
君が、動くべきだ。