あかりをつけましょ、ぼんぼりに。
ひな祭りも近い。
うす曇りの午後、ぶらっと下諏訪町のひな街道まつりへ。
2月14日~3月31日の期間で町をあげてひな祭りをしちゃうというイベント。
オルゴール館の喫茶でもこの期間限定で甘酒。
各商店の商品もお雛様に特化したものが並び、さまざまな施設で、お雛飾りを展示している。そして無料の湯茶接待とガイドがある。
中でも目を見張ったのは、町中からはちょっと離れた「伏見屋邸」の飾り。
塩尻、松本ではあまり見かけないが、諏訪ではあたりまえな風景「吊るし雛」、これは圧巻。
そして一面に刺繍が施された着物とともに飾られた段飾り。けっこう古いものながら保存状態がいい。
この古民家は、平成10年までは普通のお宅として人が住んでいた物件。
新居を構えたのを機会に、町にこの古民家を託され、今は歴史観光資源として活用されている。
欄間の見事さや、釘隠しの鶴ひとつにしても、なかなかのお大尽宅であったようだ。
なつかしいセイコウのねじまき時計も、健在に動いている。
ガイドを務めてくれた翁と邸内でのお茶接待を担ってくれたご婦人は、ともにシルバー(人材)の仕事としてこの屋敷にいるのだという。
これは、大事なことに思えた。
このような施設に張り付いてくれているシニアガイドさんは、たいていボランティアさんだ。
だが無償活動(補助金はあるだろうけれど)に責をゆだねるのは限界や無理がでる。
人員の配置苦慮、おもてなしの質のばらつき、時間とともに衰退するモチベーション。
きちんと「仕事」として町が、依頼する「ガイド」
これは、金銭的なことのみならず、「必要」のお墨付きがある「仕事」をしているという意識につながる。
使命感を持って、嬉々とこの仕事をしてくださっているご様子を肌で感じ、幸せな対話をいただいてきた。
お漬物美味しゅうございました。
いいおはなしをありがとうございました。
街道まっぷ片手にお雛様を求めて回れば、秋宮、春宮もぐるっとお参り、足湯でほっこり。 いかがでしょう。
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