プライベート音訳
録音図書は、正規のマニュアルにのっとって作成するものだが
個人のニーズに合わせて録音するものを「プライベート」音訳といって
(正式な名称があるのかわからないが)
こういう依頼の方が実は大切だったりする。
視覚障碍、または文字を目で読むことが困難な方に向けての朗読図書は
点字図書館に置かれ、対象者が借りだすことができるが、
デイジー形式なので専用の再生機がいる。mp3なので音声のみであればPCでも聴けるが、
普通のCDプレイヤーでは聴くことができない。
専用再生機の購入補助は受けられない、PCはない、でも活字を目で追えない、
という方が、読書を楽しむには、苦労が多い。
また晴眼であっても、体力によっては文字を目で長時間追うことはなかなかに気力が要ることであり
横になって聴ける「音訳」は、ありがたいものだ。
だからこそ、クオリティーを渡したい。
たくさんの中から、好きに選べる世界にはいない、障害サービスからもこぼれ落ちている狭間にいる方にこそ
いいものをお渡ししたい。
たった一人のための、何十時間。
朗読はコミュニケーション。
プライベート音訳は、その言葉の真骨頂だと思う。
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