6月30日、レザン中ホールで行われる塩尻声楽花籠15周年記念演奏会。
リハーサルにご一緒し、アナウンスのタイミング作りをさせていただいてきた。
指導は、声楽家の吉江忠雄先生とピアニストの木内栄先生。
繰り返されるレッスンに、タクトを振る吉江先生は汗だくになりながら、檄を飛ばしたり、笑わせたりと
出演者のテンションを作っていく。ひとりひとりに声をかける。
伴奏の木内先生は、もちろん、弾きっぱなし。
それを、午前、午後と繰り返してく。
出演者の方は独唱の練習もあるので、おのおの休めるが、おひとりで伴奏を担う木内先生は丸一日ピアノを弾き続ける。
先日の打ち合わせの時も、木内先生は、生徒のためにピアノを弾き続けていた。
別ジャンルの歌の司会を担ったこともあるが、本番はプロピアニストがつくが、練習は録音した伴奏でする風景もよく目にしてきた。
「レッスンはすべてご自身でピアノをつけていらっしゃるのですか?」とお聴きすると
「もちろん、やはり、生で音をお渡ししながら作り上げていくことが重要なので。」とさらっとおっしゃる。
合唱から個人まですべてにだ。
その労力を思うと、頭が下がる。
そして、同じく演奏家の木内先生のご主人は、カメラを抱え、生徒さんのベストショットを探しながら場所を移動していた。
その人の輝く瞬間を、フル稼働で、指導し、見守り、フォローする。
なんと幸せな生徒さん方だろう。
休憩時間には、お手製のお料理と薫り高いコーヒーを差し入れておられた。
世の中には仕事と割り切る指導者もいる。
かくありたい、と心の中で手を合わせたい気持ちでいた。