いまひとしぼり
イメージ絵って難しい。
これは、まったく、連想ゲームだ。
本1冊分のタイトル画を引き受けた。
表紙ではなく各章ごとの扉絵。
中身を示唆する絵を描けばいいかなと安易に引き受け、一案を送ると、やんわりと、しかしきっぱりの却下。
『中身をあからさまに彷彿させない。人物を用いない無機質でありながら、人の営みが見える。
うすぼんやりとしたタッチ。空間やモノで表現。中を読んで初めて、扉絵との連動に気がつく程度のイメージ』
てな感じでとのおはなし。
とりかかってすぐ頓挫。
できねーよー、能力ねーし、無理っすよ、まったく、とぶつぶつ・・・ぶつぶつ、うろうろ、はぁ・・めそめそ・・。。
と、さながら檻の中の熊をしながら
へたれきる数日を過ごし。
それでもやんなきゃ始まらない、とタブレットペンを握り。
でも、人間、出ないところを、もうひとしぼり頑張ると、不思議と出るもんだな。
お?きた?
という感覚とともに、あとはすらすらと出始めた。
ああ、体の感覚と同じだ。
あらゆる排出は、限界に近くなるとくる苦痛点を通り過ぎた後の「いまひとしぼり」に快感が伴う。
しぼりきると、次が沸いてくるものなんだなぁ。
ありがとう、ありがとう。
ようやく送った仕切り直し画像は、「この線でGO!」をいただいて、呼吸が楽になった。
おし。
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