しあわせなお勝手

のんたん

2015年08月20日 00:52

お盆にちょこっと帰ってきた下息子は

台所の切れた蛍光灯を替えてくれて。

「蛍光灯買うついでに、なにか欲しいもの買っていいよ。」と多めに渡したお金から、

流し台に置く食器の水切りかごを買ってきた。

わずかに傾斜している仕様で、下にたまった水が勝手に流しの中に流れ落ちる仕組みの。

うちは、いままでずっと、洗った食器を桶に返して置き、洗い終わればそこから布巾で拭きながら棚にしまう、というやり方だった。

で、拭き終わると桶の底に残った水を捨て、ひっくり返して伏せて、終了、の工程。

桶は、かれこれ、20年選手のボロになっており。

「かあさん、これだと、洗ってしばらくすれば食器の水がきちんと切れて、布巾で拭かなくても棚にしまえるよ。」

そういって、件の水切りかごを置いてくれたのだった。

まぁ、きがきくね、ありがとう、と早速使うと

その様子を遠巻きに眺めているので

「ん~~、いい感じ・」ともう一度声にすると

んふっと笑顔になって自分の時間に戻った。

彼はすぐまたアパートに帰ったが、

洗いものをするたび、あのこが買ってくれたんだよなぁと嬉しくなる。

すきなものを、といえば、なにか自分のものを探してくると思ったのに。

ありがとう、ありがとう。

お父さんみたいな 大人になった。




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