私たちは育てていただいている

のんたん

2010年06月27日 21:53


年1回の利用者交流会の日。

利用者交流会というと堅苦しいが、朗読ボランティアの利用会員の皆さん(目で読むことが困難な方々)と

ボランティアメンバーとの懇親会だ。

一緒に日帰り旅行したり、見学会にいったり、お風呂付の保養所で宴会をしたり。

毎年、交流会当番になったメンバーが企画をする。

このところ、ご高齢の方が多くなったので、近間でゆっくりお食事会をすることが多い。

芸能ボランティアの方をお願いして演奏をしていただき、私たちの朗読を聞いていただいたり、

一緒にカラオケをしたりしながら、仕出しのお弁当をご一緒する。

お世話係、というか、ご自宅からの送迎と、交流会の間、おそばでサポートガイドをするのも、メンバーの役目。

今年、初めてサポートに入った新人のHさん。

利用者会員Oさんについたが、漫才コンビのようで本人も大笑いしていた。

慣れないサポートでHさんがまごまごしていると、会場慣れしているOさん、さっさと先に歩く。

あわててHさん後からOさんの肘を持って、引きずられるように、トコトコとついていく。

お席について、Oさんひとこと。

「いやー新鮮なサポートだったな(笑)」

Hさん「ひえぇ;す、すみましぇん;」

Oさん「あははw。僕が案内係だったね、今日は。」

Hさん「はいっ!。ありがとうございますぅ。無事つけました!」

ほんわかおっとりしたHさんときびきびしたOさんの会話に周りは爆笑。

こんな場面は日常でも多々ある。

対面朗読にいくと新人さんは緊張で声が堅くなりがちだが、

長年利用の会員さんは、心得ていておしゃべりを優先して和ませてくれたり、

こう読んでくれた方が物語に入れるのよ、とアドバイスをしてくれたりする。

新人さんたちはみな、対面朗読が一番楽しいと言っている。

録音物の感想も声を覚えていてくれて「あの時の作品はあなただったね」とお声をかけてくれる。

なんと、幸せなボランティア活動だろう。

わたしたちは、育てていただいている。


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