名無しの「内」

のんたん

2010年12月27日 18:47

夫の親族とのおつきあいに、私の名は存在しない。

お歳暮や年賀状、お手紙なども夫名、あるいは姑様と夫名の連名で来る。

でも、お返しや返信はわたしがするので、いつも夫の名を書き、名の横に小さく「内」と書き添える。

代筆を表す表記だ。

夫の名だけだと、筆跡が違うので向こう様に違和感があるかなと、長年そうしている。

きっと最期までずっと、名無しなんだと思う。

結婚したてのころは、自分の苗字もなくなり、名まで無くなったようで、さみしかった。

今は、そういうものだと平気になった。

自分の名のみでお付き合いできる他の関係が増えたからだろう。

そっちはそれ。こっちはこれ、だ。

「内」のわたし。 わたしであるわたし。

それぞれの付き合い方が、あるのだ。

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