ゆっくり賀状
何年か前から自分の名で出す年賀状は年が明けてから書いている。
添え書きを考えながらゆっくりと。
おついたちに届くように年内に書くことが礼儀なのかもしれないと思いつつ、
年に一度しか音沙汰しあわない方がほとんどなので、印刷だけのお葉書では意味がないし
当たり障りのない添え書きは印刷の文字と同じだ。
元旦に届いた賀状で近況を知ってもその返信が来年になってしまうのは旬をはずれる。
そういうのが「非常識」にうつる方とはご縁が遠のくし、それでも受けてくださる方々と
年1回の交流が続いている。
お相手によって絵柄も変えつつ、約30枚。
3日までに届いた賀状にはいただいた賀状へのお返事の気持ちを込めて添え書きをし、
同じように年が明けてから出される方のは、6日ごろにならないとつかないので、やはり、3日ころまでに
出す。こちらは、すれちがい賀状なので、昨年の賀状から言葉を探して添え書き。
自分は、遅くついても「わたし」に向けて言葉を選んでくださる賀状が嬉しい。
でも受け取る方はまた違うかもしれない。
「この人はいつも後からよこす」とご立腹もあるだろうか。
言い訳を書くのもいやらしい。
内心が届くお付き合いだけが、残っていけばいいか。
ちょっとなやんだりもしたけれど。
そうしているうちに、裏表、印刷だけで添え書きのない元旦届きの年賀状は、減った。
「あの人は、どうしているかしら。」
そう思いあえる関係を数少なく持ち続けられれば。
うん。
それでいい。
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