息子がかわいい花束をもらって帰宅。
テーブルに飾る。
卒業式後の離任式でもらったもの。
彼は4月から今の高校から小中一貫校に移ることになった。
昨日の夜まで、生徒に関わり続けての今日の日。
「式では生徒にどんな言葉を?」
「ウケをねらったわけではないけれど、ウケてしまった」と話してくれた言葉。
『どんな料理でも最高に美味くする調味料があります。何だと思いますか?
それは、空腹です。心底腹が減っているとき喰う飯は、最高のご馳走となります。
これからの人生でもいままででも、いろんなことがあると思う。ここが底かと落ち込むこともあるかもしれない。
でも、それが心の空腹だとしたら。
どんなささやかな出来事にも「っめっちゃ美味い!」、
つまり「嬉しい」「楽しい」「幸せだ」と感じられる心の状態を持てた、ということになります。
全てが栄養となります。
美味い飯を、食ってください!以上!』
日頃、大食漢の誉高き、息子。
大爆笑は生徒だけでなく、同僚諸先輩からも聞こえたという。
その光景を想像し、わたしはテーブルの花束を眺めながら、ひとり、くすくすと笑っている。
教師たちは、卒業式でも離任式でも笑顔で生徒たちを送りだし、
職員室に戻ってから、鼻をすすりあげ、泣き笑いをしあったそうだ。
残務は31日まで続き翌1日からの異動となるとのこと。
今日はまた、嬉しい日だった。
兄に息子が誕生した。
今日は父を乗せて入院以来初めての外出に付き合っていた。
すると兄から携帯に「陣痛きたから病院へ連れて行く」とメール。
買い物を終えて帰宅して数時間後、こんどは
「子ども生まれた」と一言メール。
その短さは臨場感を物語っている。付き添ったようだ。
「おめでとう!。落ち着いたら写メおくれ~♪」
数分後、生まれたての赤子がおくるみに包まれ、兄嫁が満面の笑みをカメラに向けて寄り添っている写メが届く。
出産という大仕事を成し遂げた女性のすっぴんは、かくも美しいものか。
おめでとう。命の誕生。
おめでとう。卒業の生徒さん達。
生きることは、めでたいことです。
生きていることは、めでたいことです。
おいしく、ご飯を、たべましょう。