地区サロンで朗読 その他

のんたん

2011年06月24日 14:10

地区のお年寄りの集い、サロンにアトラクションとしてお呼ばれして30分ほどの朗読を。

「この季節静かに聞き入る時間を、詩の朗読などを。」との世話人の方のリクエストだったので

何篇か季節ものと年齢層に合わせた作品を用意して行った。

たしかに、皆さま、ほんと「し~~~~~んっ」と聞き入ってくださったが、

「朗読を聞く」ということに慣れていらっしゃらないご様子で、

微動だにせず、「し~~~~~ん」と緊張の面持ちで聴いてくださっていたので

ちょっと空気をはずしたく、その後、

お時間をいただいて、詩以外の、嫁姑の笑い昔話を語らせていただいた。

ようやく、笑い声もちらほら出て、素のお顔を見ることができ。

考察としては、初めてお会いする年輩の方々への朗読は、

世界を作る前に、まずアイスブレイクをして、語り手である私を受け入れていただいてから、

という手順が必要だったなぁと反省。

その後、しばらく歓談にまぜていただいて、お世話人の奥様方の手料理をいただき。

写真撮れば良かった。水菜の白和え、山菜のおひたし、凍み豆腐の卵とじなど

やさしいおっかさんの味満載で、幸せなお腹となりました。


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父の病室に出張帰りの兄が立ち寄ってくれて。

「寄る」とメールが来たら、父はその時間が近づくと、まず着替え、ひげをそり、サイドテーブルの上などを整頓し。

来客お迎えモードでスタンバイ。

それまで起き上がるのも、やっと、だったのに、気力に引っ張られて、体は動くのだなぁ。。

逢いたかったんだなぁ。。。

滞在時間はほんの20分ぐらいで、「これで帰らなきゃなんで。またくるよ」と、帰途についた兄だったが、

父は、その後にだされた食事が、ここ1週間のなかで、一番多く食べられた。

ちゃんと座ってタオルを膝にかけ、食器を決まった配置に置き直して、食べ始める。

おいしくて、とかお腹がすいて、というのではなくて。

食事する、という行為が、病と闘う、という戦闘のように、呑み込んではため息をつきながら箸を運ぶ。

もう一口、もう一口、と箸を運ぶ。

その背中をじっと眺めていた。

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