彼女の声
昨年度の講座に限って、初回からポータブルレコーダーを買い込み、音声を録音していた。
今にして思えば、この、彼女の声を残すためにだったのか
と、事後解釈をしたくなるほど。5年も講座をやってきて昨年に限って「録音」をしたくなったのだ。
先だって天国へ旅立った友人の声。
視覚に障がいのある彼女には、朗読ボランティア養成講座の初回にいつも、
「見えないということ」についての講演をお願いしていた。
講演前の打ち合わせは、いつも漫才のようになって、笑いっぱなし。
講演そのものも、「あいの手をいれてよねw」と彼女にいわれていて
時々突っ込みをいれながら笑い声が出る講演風景だった。
彼女の遺族にお渡しできればと、その音声の編集をしている。
いきいきと、生前の彼女の声が耳に響く。
まだ、いないことがぴんとこない。
電話をすれば、「はぁい。もしもしぃ~。」と受話器の向こうに声が響くのが
当たり前のような気がしてならない。
ああ。
好きな人の声は、癒しだ。
人の声は、ぬくもりだ。
そうなんだ。
ありがと、ね。。。
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