明日、夫の退院となる。
新たな転移部への放射線照射も終わり、噴門部の出血も落ち着いた。
おかゆが食べられるところまで回復した。
来週には退院ですねと主治医が話すと「今週で」と夫。
じゃ、週末にでもと主治医、今日で治療が終わりましたから明日で、と夫。
先生、笑って、「じゃ、明日ってことで。」と決定。
ほぼごり押し退院の我が夫。ふだんはこんなに押しの強い人ではないので
よほど、家に帰りたい気持ちが強いのだろう。
とはいえ退院や外来で移動すると、体力を消耗して2,3日はぐったりする。
叔母に電話し、明日の夫の退院のことと、翌日は夫に付いていたいのでと、
父の病室への訪問をお願いした。
快く引き受けてくださって感謝。
父は落ち着いて寝ているが、眉間が寄って呼吸が深い。
肺の機能が落ちてきているので大きく胸を動かして呼吸しないと、
酸素ボンベの助けがあっても苦しいのだろう。
少し前まではむくんだ足や腰をさすってあげると気持ちよさそうに眉間がゆるんだが、
今日あたりはどこを触っても、触れるだけでいやそうに首を振る。
肌が過敏になって痛いのかもしれない。
洗濯物の汚れを見ても、下肢部機能の低下が進んでいるよう。
きれい好きできまりのよい父であったから、せつないだろうな、、
ねぇ、たとえ汚れてもパパのだからちっとも、やじゃないよ、恥ずかしくないよって伝えたい。
変なはなしだけど、わたしたちは親子だけど、結構距離感があったので、
病状が進んでもちょっと他人行儀が残っていた。
隠さず汚れた下着を洗濯させてくれるようになった頃、ああ、家族っぽくなってきたなぁって
嬉しかった。そんな気持ち、どう伝えたらいいかわかんなかったけど。
ありがとね、って気持ちなんだと最近気がついた。
うん、そうだ。今度からいくたびに、「ありがとね」って言ってこよう。