夫の宿題
いくぶん持ち直した夫。
おかゆなども少しとれるようになり、薬も飲めた。
今日は大丈夫だからと送り出してくれたので
業者にお願いした父の居室の整理が終わったことをうけて、鍵の返却と最終確認に出かけた。
出かけるときに、夫の宿題をもらった。
「今日は外でお昼を食べておいで。条件はちゃんとしたものを食べてくること。
そしてどんなものを食べたか報告すること(笑)、それ宿題ね。」
夫に付き合った食事をつづける私に、夫は外食をしてこいと気を使ってくれたのだ。
用事を済ませまっすぐ帰ろうかとも思ったが、夫の宿題を果たして帰ろうと思いなおし。
菜食ダイニングに寄った。
バイキング方式で、ランチをとれるチェーン店。
全部の料理を一口ずつ盛り付け携帯で写真をとって食べてきた。
帰宅するとさっそく、「何を食べてきた?」「どんな店?」と夫。
携帯の写真を見せ、料理の説明をする。
ふ~ん、これはどんな味?へぇ、豆腐をカツにねぇ、と説明を楽しそうに聞いてくれる。
外食をしておいでという宿題は、私への気遣いが主だが
外出のできない、料理らしい食事をとれない夫にとって外界の話、とくに料理の話は、ひとつの息抜きになったのだろう。
気を使ってまっすぐ帰れば、なんだ、寄ってこなかったのか、とがっかりさせたかもしれない。
やっぱり寄ってよかったな。
ありがとね。お腹一杯食べてきたよ。
だから、わたしは大丈夫だからね。
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