若き人の弔問

のんたん

2011年12月10日 23:45

上には煙たがられていたらしい夫だが、若い人には慕ってもらえていたらしい。

葬儀の時にも、「育てていただきました」「Iさんについた年は、ほんとにお世話になり」など

若い職員さんにたくさんお声掛けをいただき、ありがたかった。

今日は、葬儀に来れなかった東信支社の若人が自宅に弔問にきてくださった。

松本支社のとき、夫の部署についてくれた方。

明け方まで一緒に資料の山と格闘したこと、出張同行の時の笑えるエピソード、

執務室で倒れ込むようにそれぞれのソファーで仮眠をとったりコンビニ弁当に明けくれたりの日々。

区切りがつくと必ず 「おい、うまいもん食いにいこうぜ」 が口癖の夫であったとのこと。

どんだけ、飯を食わせてもらってきたかわかりません。

あれだけ会社でご一緒してたってことは、そのぶんご家族との時間を奪ってきてしまった気がします。すみません;

と、かわいらしい謝罪をしてくださる。

思い出は尽きなく、2時間余りも泣き笑いしながらおしゃべりをしていってくれた。

そのなかで 「Iさんに一度だけ、バカ野郎、と叱られたことがあります。」 と神妙な顔で。

異動が決まって自分がプレッシャーでうろたえていた時

「自信を持て!これだけのことをしてきた自分を何で信じないんだ!。」とめずらしく声を荒げて叱咤をもらったと。

今の自分の芯になっています、と話してくださった。

この人は、私の知らない夫を伝えに来てくれたのだなぁと、しみじみ嬉しく。

先ごろ所帯を持ったそうで、年が明けたら

嫁を連れてごあいさつに来たいなと思っていたのに、と声を詰まらせてくださった。

見送って、夕方の初七日法要用に部屋を整え、

彼が持参してくれたかわいらしい花束をにぎやかな仏花とは別の小瓶に差し、夫に供えた。

写真に「聞いてた?嬉しいね。」と話しかけた。

その2時間後、お寺様のご来訪で法要読経。

あらみたまと49日法要のご説明を受けお見送り。

暗くなる頃に、暖かい友人からのお香典が書留で届き、

また、旧知の知人から

実は自分の夫も今闘病の中にいて、と辛いお胸の内を打ち明けてくださる長いお手紙も届き。

「気持ち」をいただき、渡し、いただき、渡し、の日々となる。

これもまた、夫のくれた時間。

大切に、大切にしていかなければ、ね。。


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