20年をひとっとび

のんたん

2012年01月11日 13:56

先日出した寒中見舞いを受けて、長らく年賀状のやり取りだけになっていた旧友たちが電話やメールをくださっている。

子育て期のママ友。いまはみんな散りじりばらばらの県で暮らしている。

今日の電話では、なつかしい、でもまったく変わらない当時と同じはなしっぷりに一挙に感覚があの頃に戻った。


子供たちを生み育てたのは埼玉の社宅暮らしの頃だった。

子はどちらも実家に帰らず、その社宅近くの産院で産んだ。

県内だけでなく首都圏に勤務する本店支店各事業所の家族も入居の合同社宅だったので

大所帯の古団地。四畳六畳の狭い間取りながらお風呂付でありがたく、みんな工夫して暮らしていた。

その間取りに子供5人のつわものもいた。

みんな同じ世代、同じような家族構成、同じくらいの貧乏ぶり。(笑)

長屋暮らしのようにおしょうゆの貸し借りからお茶飲み話、子供の預けあいまで、

女房同士にぎやかに暮らした。

いつも部屋には自分の子らと一緒にどこかのうちの子がごろごろしていた。

昼時になるとそこに母たちも参戦して持ち寄りご飯になることも多かった。

そのまま午後になだれ込み

パンの耳で作ったかりんとうをおやつに、わいわいと洗剤の空き箱や牛乳パックで子供たちのおもちゃや小物を作ったり、

夏は中庭にみんなでプールを出し合って子供を遊ばせた。

出産退院後の産褥期は、このママ友たちが助けてくれた。



ひとしきり、昔話に花を咲かせ、お互いにその後の人生の荒波での健闘をたたえあい

ああ、みんなくぐってきているなぁ、とありがたく、「同士」を感じた。

みんなでまたいつか逢おうよ中間地点あたりでさ。

明るく持ちかけてくれる言葉に受話器を握りながらからだがうなずいた。

「太ったよぉわたし。」と嘆くと

「わたしなんか重力に素直すぎるたれ加減よ。お互いさ、怖いもの見たさに逢おう。」

との言葉にさらに笑った。

変わってないねぇ、江戸っ子気質の彼女の顔が浮かぶ。

ありがとね。

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