相続で少しまとまったお金が入った。
振り込まれた銀行からは「運用」を進められたが、株も投資もとんと興味がなく。
保険に入ることにした。
全額一括前払いで、終身。
入院特約も死ぬまで有効のもの。
死亡保険金で葬式代と相続費用も賄える。
税金はかからなくても手続きには結構なお金が必要だとわかったし。
これで実際の入院費は前からかけてる掛け捨ての医療保険でまかなえて
こちらの入院給付金でヘルパーさん費用が出る。
私には娘がいないし、入院となれば、毎日の洗濯物も病院サービスを頼むことになるし。
付き添いがいなければ、結構不自由なのも家族の付き添いで実感している。
ナースコールはあるけれど、
ちょっとしたお願いでは押しづらいものだ。
窓がまぶしいのに、お前がなかなか来ないから辛抱してたんだぞぉとか(笑)
父にぼやかれてたりした。
夫も、病室に行けば待ちかねたように、背中を掻いて、その荷物気になるから整理して、
あれをもう少しこっちに移動して、足もさすって、
売店にいってきてほしい、アイスと、つくだ煮がほしいなぁなど、やっと言いたいことがいえる風に
口を開いたものだった。
医療と関係ない細かな「お願い」が、病人にはたくさん生まれるのだ。
自分が病んだら付き添ってくれる人はいない。
もちろん「見舞い」は息子たちも来てくれるだろうけれど、
1日に数時間でいい。専属にそばにいてくれる人を確保したい、と思った。
で、残してもらったお金は、この身の始末の費用にあてさせてもらおうと思いつき。
どーんと払ってきた。実際は数字の操作だけなので札束をおがんだわけではないのだが
気持ちは「どーん」(笑)
高額な預金があるのも身が落ち着かない貧乏性。
お墓の建立と永代使用料と、7回忌までの法事費用を別枠に残し、
これで通帳の桁が、通常に戻ったことも、安心のひとつだ。
あとは、できるだけ元気なおばさんになって、働けばいい。
温泉くらいは行く。
洋服も買う。
美容院だってちゃんと行く。
夢だった水族館めぐりもするつもり。
そういうことを、申し訳ないとか、後ろめたく思わないためにも
働いていくことが私には必要なんだと思う。