ベルベットイースター
今朝の温度は氷点下。
去年のイースターには、父の病室から撮った窓下に広がる川沿いの桜並木を載せて
日記を書いたっけ。
抗がん剤もよく効いて、まだこれから治るんだ、という世界で、おだやかな看護時期。
夫は、普通に働いてた。
相変わらず、忙しく、深夜帰宅を続けながら。。。
・・・1年経つんだ。
その二人は、もういない。
夫の仏壇は、チューリップだけで飾った。
赤、ピンク、黄色。
NHK連続テレビ小説「カーネーション」
転院でテレビのない病室にうつってからは毎回今日のストーリーを話すのが日課だった。
最終回まで話せなくて、心残りだったけど。。
その最終回。
主人公、糸子さんの最期のナレーションを思い出す。
亡くなって数年。ふとした瞬間、瞬間に
おかあちゃんにあいたい、と泣く娘らに、声だけが語りかけていく。
「泣かんでええ…泣く事の程とちゃう。
ウチはおる…ウチはおる。…アンタらのそば
空、商店街、心斎橋、緑、光、水の上、ほんでちょっと退屈したら
また何ぞおもろいもんを探しに行く。」
・・・・・。
寒い朝だったけど、空はとっても青くて。
そこに、おる? おとうちゃん。
私が枝を切りすぎて「そこまでしたら芽吹かんとちがうか?;」と心配してた庭の花桃。
みてみ?新芽がふっくりとしてるやろ?
えっへん。どや。ゆったとおり、大丈夫やったでしょぅ?
「はいはい、あんたのゆうとおり」 と
笑ってなぁ。
関連記事