書類整理と黄昏流星群

のんたん

2012年04月16日 01:43

波がある。

何も手につかず、呆然気抜けで日を過ごしてしまう数日と

少し手や体を動かせる日と。

夜に眠れる日と、まったくだめな日と。

それでも主婦歴のおかげ、料理と洗濯という生きるのに必要なルーテインワークだけはなんとかこなしている。

これに掃除、整理整頓も加わっていれば良妻賢母なのだが

これらは、私の中では気力のある日のオプションらしい。

今夜は0時をまわってオプションが起動。

いきなりスイッチが入って、いきなり切れるのが玉に瑕(きず)なのだが。

夫の残した書類の山を片付け始める。

職場から引き揚げてきたものもあわせると段ボール箱で20箱以上もあるだろうか。

異動のたびに次の職場に入りきらず2,3箱は自宅に持ち込んでは積み上がっていった。

仕事でやりとしした大量の名刺や、次の仕事への資料として保管したのだろう、部外秘的な書類もあり

そのままは捨てられない。

すべてシュレッダーをかけようと思ったが、何年もかかってしまいそうな気配だし、

長く取り置いてはいけないと判断、機密文書リサイクルサービスを利用することに。

専用の段ボールに書類を詰め封印のうえに割り印をして、安全な運搬配送をし

焼却ではなく「溶解」処理をするというたいそうなシステム。

大げさかとも思ったが、長年の夫の仕事への敬意。「ゴミ」扱いをしたくない気持ちもあって利用することにした。

専用段ボールは先に取り寄せておいたので、


積んである段ボールから書類をだし、クリップ類をはずしながら丁寧に詰めていく。

書類の束に交じって、カタログやらパンフレットなどがでてくるのでこれらもはずす。

組合発行のカタログ。

時計のページに付箋。

これが、欲しかったのかなぁ。。。つけさせてあげたかったなぁ。。

旅行のパンフレット。

いつかって、思ってくれてたのかなぁ。。。

ギフトカタログ。

ページが折ってある場所は、食品。

どこに何を送りたかったのかな。。送ったのかも。


保険のちらし。

・・・。

飴が、出てきた。

ひとつ口に含んでみる。

・・・ちょっと古いや(^-^;


こうして夫のものを片付けるたびに

なにかメッセージはないか、なにか独りごとのメモでもいい、発見はないかと時間がかかる。

そしてまた数日疲れこむ。

こんな繰り返しをきっとまだまだしていくのだろうな。


こうしていると、ふと馬鹿なことを考える。

ドラマとかによくあるじゃん?

亡くなったあと、実は私の知らない誰かがいたことがわかって、、とか。

黄昏流星群のマンガじゃないけど。

そういう人がいたら、それでもよかったような気がする。

いっしょに、泣けるじゃんね。思い出の共有が一番できる相手になるかもしれん。

男としての彼の想い出の共有。

小さな癖とか、向き合い方とか、そうそう、そういうとこあったよねぇ、なんて、

女同士で。

現実にそんなことがおきたら、それはそれですごく苦しいかもしれないけど。

独りで片付けてると

「いたらよかったのに」とか思ってしまう。

馬鹿だよねぇ。。。




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