偕老同穴

のんたん

2012年09月27日 15:22

偕老同穴(かいろうどうけつ)。


ともに暮らし、ともに老い、ともに同じ墓にはいる契りの間柄。

昨夜、亡き夫の叔父の訃報がはいった。

お姑さんの弟にあたる方。

お姑さんよりひと回りもお若いのだが、ここ数年入退院を繰り返しておられた。

聞けば、奥様が亡くなってまだ20日あまりとのこと。

夫を残して逝くことをしきりに悔いておられた故、家族だけの密葬とし、沙汰をしなかったと。

「仲のいい夫婦であったから、きっとお互い寂しがってお迎えが早いかもしれんなぁ」と身内で話していたところ

ほんとに、すぐに、追いかけるように、義叔父は旅立ってしまったそうだ。

今頃は、「せかして悪いなあ、やっぱり一人で逝くんは心配でなぁ」

「なに、なに。いっしょが一番や。待っててくれてありがとなぁ。ほな、いこか。」

と、並んであちらの国へ歩いておられるかもしれない。

わたし自身は、お姑さんと夫の陰にあって、直接にはほとんどお付き合いがなかったが、

それでも、贈り物をしあった折など、奥方からお電話をいただき、

「娘が看てくれてるんで、幸せです。お父さんにはほんとに大事にしてもらってきたし、ええ人生です。」

といつも言っておられたのが印象深い。

足腰が立たなく、ほとんど寝たきりながら、頭もはっきりしていた。

はたからみれば意識はしっかりしているのに体が不自由な暮らしは、おつらいこともあっただろうに、

「幸せです」と言い切っておられた。


・・・・。


おしあわせな、道行ですね。これからも、ともにいかれるのですね。

ご冥福をお祈りいたします。


合掌。




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