出会いの物語 nanoda

のんたん

2013年09月21日 17:13

市から商工会議所へ出向中の山田崇さん。

今や塩尻のまちづくりには欠かせない存在。

30代独身、嫁立候補は後を絶たないが、本人は目下、仕事が恋人らしい。

彼が、他に類を見ない斬新手法で立ち上げた「nanoda」は、じわじわと集客と認知を広げている。

この「nanoda」の活動開始にスポットが当たった日。

記事を見た一人の女性が、彼に、ながーいながーいメッセージを送った。

大門商店街の中核をなす老舗店「いちた」のおかみ、松尾純子さんだ。

国内屈指の大手、オンワード樫山でその手腕を磨いた後、ご主人とともに帰塩し、「いちた」を盛り立ててきた。

時代の流れとともに元気がなくなっていく商店街には、憂慮を持っていた。

そこへ、この若者の活動が目に触れた。

この時点で、山田さんと松尾さんは面識なし。お互いを知らず。

松尾純子さんは記事の名を頼りに検索しfacebookで山田さんを発見。すぐさま、想いをつづった。

本来は、わたしたちが動かなければいけないのに、若いみなさんがお金を出し合って、空き店舗を借りて活動!

あの時は、もう、お礼もエールもお詫びもと、言いたいことがあふれて。

と、純子さん。

その、熱い、長あぁぁいメッセージを読んで。

山田さんは商工会議所のあるえんぱーく4階から階段を駆け下りウィングロードビルとの渡り廊下をダッシュ!。

息を切らして、いちたに飛び込み、目を丸くする純子さんめがけて

「ぼくです!」「ありがとうございます!」と声を上げた。

あのときは、こーんな(両手を上下に広げ)熱い長いメッセージが届いて、

これは返事を書くとかじゃない、会いにいきたい、今行きたい、と思わず走り出してしまったんです(笑)

と山田崇さんの述懐。

お互いの初対面話を嬉しく聴かせていただけたのは、

やっぱりnanodaのワインイベントの夜。

以来、純子さんはお仕事の合間を縫っては、nanodaイベントに顔をだし、自称記録係よ、と素敵な写真をアップしてくださっている。

そして、わたしもこのお二人に出会いをいただいた一人。

一昔前、ネットは匿名が主流で、リアル(現実)と離れたコミュニケーションが主だった。

ツイッターやfacebookの登場で、今、ネットは、リアルコミュニケーションを充実させるためのツールとなった。

言葉とハートとぬくもりと。

距離や時間を超えても、渡しあえて行く世界が、始まっている。


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