おばちゃん道
数年前まで、派遣でデモストレーターをしてた。
各店舗を回って実演販売。
その頃、入店回数の多い店舗の近くに、昼食に行っていたお店に、ひさしぶりにふらっと入った。
ふつうに食事してバイトさんが立つレジで支払を済ませていると、
奥から、男の子が飛び出してきた。
男の子といっては申し訳ないな、多分30代、この店のオーナーの息子さんだろう。
いつも、厨房役とフロア役を状況によって入り分けている。
「お久しぶりです!!」
とにこにこ、なんとも嬉しそうに声をかけてくれた。
「厨房からお顔見つけたんで嬉しくなって出てきちゃった(笑)」と。
あらま。
とくに親しく会話してきたわけでもなかったが、以前何度か来ていたこの顔を覚えていてくれたのね。
ありがとう。
で、ふと思い出した。
これまた少し若いころ、私もレストランのフロアに立っていた。(いろんな仕事してきたなぁこの人生)
ときおり、おひとりでみえる老婦人がいて、ゆっくりメニューを選び、美味しそうにどの料理も残さず召し上がってくださり
レジの時には「おいしかったわ。ありがと。」と微笑んでくださった。
印象深く、しばらくお見えにならないと、「どうなさっているかなぁ」と思ったものだった。
わたしは、どちらかといえば影が薄い。
そう人に覚えがめでたい方ではないのだが、
「おいしく」に「完食」はモットーだ。
そうか、それで覚えていてくれたんだなぁ、お兄さん。
ありがとう。おいしかったわ。またくるね、とにっこり笑顔を返してきた。
おばちゃん道、心得。
しわを気にせず、いっぱい笑おう。 デブを気にせず、おいしくたべよう。
(笑)
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