父方の血筋
ご無沙汰していた叔母に秋の果実をお届け。
美味しいコーヒーを淹れてくれた。
御年80。7人兄弟の末っ子で、下から2番目だった父の、唯一の妹さん。
毎朝、ゴルフの素振り100回。ヨガ1時間。
水泳は1時間。
なんて書くと筋骨隆々に想像してしまうけど
スレンダーな、品のいいご婦人だ。
シャンソンやフランス語をたしなむ。
なんて書くと、優雅な奥様と想像してしまうけど
過去、3人の親を在宅介護で看取り、その間フルタイムで勤め、子育てをし
ほとんど単身赴任だった夫の留守を守ってきた。
加えて、姉たちの世話も一手に引き受けていたし、いとこの面倒まで看ていた。
加えて、寸暇を惜しんで習い事を続け、いろんな分野で知識もはんぱない。
持って生まれた才能と体力、かとおもいきや。
水泳も素振りもなわとびも、ヨガも
介護で擦り減ってしまった腰の軟骨を守るための必須生活とのこと、
歩けなくなって、ペインクリニックで注射をして、薬が効いてる間に水泳で筋力を整え、歩けるとこまで回復させてきたという。
「やめれば動けなくなる。だから続けるのよ。」
シャンソン、フランス語にいたっては70過ぎてからの学び。
う~~ん。
血がつながっているはずなんだよなぁ、この人と。
と、我が身を振り返り、彼女に会うたび、「う~~ん」と思ってしまう。
多くは望まない。せめて100ぶんの1、彼女のアクティブ魂がほしい。
ちなみに、その叔母の娘、わたしのいとこは一つ年上。
しっかり母の血が濃く、というかさらにバージョンアップ版で
ひゅんひゅんと、社会を飛び回っている。
この母にして「あの子はいっつも飛んで歩いてて、電話かけてもつかまりゃしないのよ。」と言わしめる八面六臂。
それでも、月に一度はひょこっと帰って来ては、わいわいとお友達を連れてくるの、とにこにこと笑う。
「う~~ん」
いとことは、顔は、よく「似てる」っていわれるんだが。
目をさませ、私の中に居る「血筋」よ。
居るよね?え?いないっていわないでね。
寝てるだけだと、思いたい。
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