定年の前倒し

のんたん

2011年09月27日 10:08

亡き父の見守りか、ここ数日夫の体調が安定、

調理法も量も限定ながら食事らしい食事ができている。

うまいなぁ、、、としみじみ言いながら食べてくれるので嬉しい。

大好きな梨も出盛りになり、食卓にのぼる。

夫は食事をしながら

「こうしてさ、定年後にあっただろう暮らしを、1日でも2日でも多く、過ごさせてもらえてる気がするよ、ありがたいなぁ。」という。


そうだねぇ、定年したら、旅行へ行こう、あれもしようこれもしようと話してはいたけれど

出不精同士の夫婦、きっと実際にはこうして毎日家でご飯を食べて、

一緒に出かけるとしても近所の農協やスーパーくらいで

日がなおうちで二人でいただろうねぇ(笑)と返しながら

トイレに行き、泣いた。

庭木の剪定をしに脚立に上ると、窓辺から「あぶなっかしいなぁ、落ちんなよぉ」と声をかけられ

息子たちのワイシャツアイロンをかけていると「俺の分が減ったから楽だろうw」とからかわれ、

蒸しタイルで清拭をしてよもぎローションを背中に塗っていると「すまないねぇ」と昔話の老夫婦のような声色を出し、

買いだしにでようとすると、あれが食べたい、あれはもうあるかなぁとおねだりもいい

「どのくらいで帰る?」と独りになる時間を不安がる。

そして「あはは、定年ダンナによくある濡れ落ち葉症候群だよなぁ」と自分突っ込み。

ほんとにね、定年後生活の前倒しだねw

この時間、この一日、この季節、有難く生きる。


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