記憶のご馳走
透析をしている方のお話を聞くと、体調のリズムがあるという。
透析日前日に少し具合が悪くて、透析日は疲れてて、翌日は少し元気で、
そしてまた透析前日がきて。週に2回くらいは加減の良い日があってあとはじっとしている感じ。
夫の様子によく似ている。
72時間持続の貼り薬(痛み止めの麻薬)を使っているのだけれど、
貼り替え前日は体調が悪く、貼った日はせん妄が出やすく
その翌日は少し元気が出る、比較的楽に過ごせる1日が過ぎると、また貼り替え前日がきて、という具合。
体調の良い日に食事らしい栄養を摂って後の日は、果物や飲料でしのぐ日々。
入浴なども気力があればその中日にする。
ちょっと疲れたりかゆみで眠れなかったりすると、吐き気がでてせっかくの楽日もおじゃんになるので
正確なリズムではないけれど、
波のパターンがつかめると、ある程度は先読みがしやすくなって助かっている。
今度の楽日には、何を食べてもらえるだろうか、冷蔵庫はいつ、何を食べたいといわれても
対応できるようにいろいろ詰めてはいるけれど。
昔のように減ってはいかない。
作っても作っても、お皿が空になった頃を思うと、鼻がツンとなるが、
いままでの家族の食卓の記憶は、お互いの中にあって。
会話のよいネタになっている。
記憶もまた、ごちそうなのだ。
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