2013年10月10日

伝わる「本気」

講師、という仕事は、怖い。

と改めて思う。

先日の学習会は、校正係長さんが講師を務めてくださった。

会の最長老でありながら、学びの姿勢は崩れず、PC講座にも果敢に挑戦、するするとマスターされている。


今回、学習会をするにあたり、事前準備と検討会をもち、わたしにも幾度かご相談の電話をくださった。

用意してくださった資料は厳選のものと見てわかる。

2時間の講習のために、お心をいかに使ってくださったかは、

受講した会員たちの感想からも顕著。

かくありたき、と改めて思いつつ、自身の仕事ぶりを振り返る。

ここ数年、講師仕事のオファーが近隣市町村からも続いた。同時進行で3つの講座を掛け持った年もあった。

慣れてきた感がある。

かつて、講師を担い始めた頃の緊張感を失いつつあるのではないか、

常に、MAXの創意工夫ができているのか、

繁忙をいいわけにしていないか。

教える身としての研さんを怠れば、それは講義内容に見えてしまう。

精一杯のつもりで、2時間の講義を終了してぐったりと疲労する自分に満足して、

その先を目指すのを、手控えていないか。

いいえ、頑張ってるわ、わたし、と一人の自分が答える。

そうかしら、まだまだじゃない?

もう一人の私が、ひややかに、私に言い放つ。

もうひとり、

まぁ、いいじゃない、できることはできる、できないことはできない、自分の容量で誠実であれ、よ。

甘やかしてくれる私も生まれる。

対立をさせない。自分の中で。

そうやってしのいでいく。

自分をほめて、叱って、元気づけるのも、また、自分。

そうして、「本気」を維持していくのだ。

受け取る側に、「本気」になってもらうために。









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Posted by のんたん  at 23:31 │声仕事

この記事へのコメント
こんばんは。
ただ読んでるような講師では駄目ですけど、そうで無ければ、想いは伝わると思います。
私も職場の研修の講師を毎年やってますが、できる限り新鮮なネタを仕込んで話す事で、毎年聞いてる人にも興味を持ってもらえるようにしています。
なんて、私の経験なんて、のんたんさんの参考にはなりませんけど(笑)
Posted by オザの塩尻ブログオザの塩尻ブログ at 2013年10月11日 01:15
オザさま

いえいえ、ご教授ありがとうございます。
普遍的であるはずの基本技術さえ、10年前とは指導法も、発想も異なって来ています。
常にアンテナを張って自分が学んでいかないと
いけないなぁとほんと、思います。
在庫薄なわが身ゆえ、自身がしている講師料より自己研さん経費の方がかかるのが悩みですが(笑)
Posted by のんたんのんたん at 2013年10月11日 02:11