2012年11月28日

パーカッションと朗読

先日、雨ニモ負ケズ朗読大会で感じた

「自由な表現で感性の発露」を楽しむ朗読の在り方。

さっそく、教室で挑戦してみることに。

旋律のあるものだと「演奏」に引きずられやすいので、今回はパーカッション系を選んで持参。

朗読する詩は、そのまま「雨ニモ負ケズ」を持ち込んだ。

パーカッションと朗読

さまざまなパーカッションの音の響きを体感し、そこからイメージする自分オリジナルの読み方を作り

発表してみよう、という企画。子供の数が少ない日だったので、先生方にもフル参加していただいた。

音出しタイムを経て、自分の使いたい楽器を選択。

朗読と音をリンクさせる自己練習の時間を経て、朗読タイムへ。

なんかまた変なことをさせられるなぁと、軽く流してとりあえずやる感じかなぁ、と思いきや。

提案した私が、驚いてはいけないんだけれど、

こんなに、悩んで、生みの苦しみを味わって作り上げてくれるとは。

最初は、機械音でさまざまな打楽器音が出るプレイボードを触っていた子供たち。

でも、最終的に選んだのは、それぞれ自然素材の楽器だった。

松の林の陰の小さな茅葺を吹き渡る、ささやかな、

さみしげな風を連想させるベルの調べに乗せた低く静かな中2の男子の朗読や。

熱っぽくて別室で休んでいたのに「自分もやる」とインドネシア鉄琴をなぞり鳴らししながら読んでくれた子も。

宮沢賢治に思い入れの深い専任男先生は、雨にも負けずの詩に対する強い固定概念があって、

最初は拒否反応が出ていたけれど、わたしがまず読ませていただいた大会バージョンの東北弁朗読をお聞きいただいた後

俄然、前向きに検討を始められ。ご自分と向き合ううち、あらゆる模索の中で

ベルを鳴らしながら慟哭にも似た、深く大きな朗読を作って下さり。

女先生は、メロディーラインを使用した、やわらかなパステルカラー仕上げの朗読を作って下った。

感想タイムで、

「朗読の時間はいつも、いっぱい頭を使って大変だけど、今日がマックス悩んだ。こんなに悩んで考えたことないよぉ」と

笑ってくれた子の顔に達成感が見えて、嬉しかった。

男先生は、「自分の中に出来上がっていた概念を超えるという作業は、発想を転換させる気力を使うものですねぇ。」と。

しばし、賢治談義をおはなしくださった。


難しい課題を渡してしまったが、この真剣タイムは有意義だったと思う。

今日もありがとう、いただいた時間。合掌。

そうそう、ちょうど調理実習の日だったそうで、朗読の時間の後の茶話会で

おいしいとん汁、おしょうばんにあずかって、ますますはっぴーな日でありました。







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Posted by のんたん  at 20:25 │不登校教室

この記事へのコメント
>「自由な表現で感性の発露」を楽しむ

いいですね~
私も参加してみたいです。

頭で考えちゃうと悩んでしまうけれど、
心の赴くままに、感じたことを表現できれば、
詩そのものも、朗読することも、
自分自身がとても楽しめるものになりそうですね。
Posted by karu chan at 2012年11月29日 11:04
karu chanさん

ありがとうございます。
朗読を勉強していタリすると、背景とか時代考証とかめんどくさいことを考えがちですが、ポンと飛び越えて、詩の言葉そのものを感じるままに楽しむ発想っていいなと思いました。
Posted by のんたんのんたん at 2012年11月29日 23:59