2012年12月03日

命日を過ごす

祥月命日。

ほとんど眠れないまま朝を迎え。

所属ボランティア団体の定例会へ。

むくんだ顔をすっぴんのまま晒して着席すると、

「具合でも悪い?」と聞かれ、

「朝寝坊屋で、すんません;」と笑う。

昼まで会議をして、昼食をとりながら学習会の打ち合わせをし。

午後の勉強会を失礼して、お墓に向かう。

命日を過ごす

道中にあるフラワーセンターで花をあつらえ。

(夫は植花や鉢ものが好きでよく訪れていた店)

1年前、別れの時を迎えた時間帯を、墓の前で過ごす。

夕暮れの光は、彼が動かなくなってしまったあのとき、病室の窓に差し込んでいた、あの色と、

同じのようでいて、違うようでいて。

それから、ショッピングセンターによって。

本を一つ買い。

お蕎麦屋さんに入り。

そう、最後の外食は、仮退院の日に寄った、お蕎麦だった。

お蕎麦が好きな人だった。

一緒に、食べた最後のお蕎麦の味は、こんな風だったか、どうだったか。

今日は、おいしい、と思って食べた。

それから、売り場に行って下着を買った。

「いいかげん新しいの買えば」と夫に言われてしまわないように。

布団のコーナーによって、羽毛布団を眺める。

「君は、自分の布団に頓着しなさいよ?」とも、病床から言われていた。

でも。。今のまだ使えるし、いいや。。

「またそうやってぇ。」と彼の声が聞こえたら、えへへ、と笑えて嬉しいのに。

自分のことにかまわなかったのは、確かに身のまわり全般には頓着ない自分の性格もあるが、

ときおり、気にかけてくれる彼の言葉が嬉しかったせいもあったかもしれない。

商材の買い出しをして帰路に。

家に着くと玄関に花束。

心優しき友人が、命日を覚えてくれていて

花を置いて行ってくれたのだ。

命日を過ごす

仏花ではなく、華やかな温かな色ぞろえが、彼女の温かさ。

ありがとう。ゆうわちゃん。

心音は、まだいつもの穏やかさを取りもどしてこないが、

あの瞬間を、やり過ごせて。

ようやく。

深呼吸をしながら、明日に 向かおう。

I'll be seeing you.

振り向けば時間はいつも、あっという間なのだ。





http://youtu.be/SRVFNGVnJWY


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Posted by のんたん  at 18:20 │日記

この記事へのコメント
わたしなどがコメントするのはどうかと思ったのですが、ふと思ったもので。

http://youtu.be/pb1C5W8w80g

真理は案外こんなところにあるのかもしれないとさえ思うことがあります。

元気だから歩くのではなく
歩くから元気なのだ

さんぽ
進んで
にほ
さがる
Posted by B at 2012年12月03日 23:06
Bさま

ありがとうございます。
元気をもらえる大好きな曲。


楽しいから笑うのではなく
笑うから楽しいのだ、
道化師師匠のポリシーですが、

真理は、ぐるっとひっくり返してみたところに
見えるものかもしれませんね。
Posted by のんたんのんたん at 2012年12月04日 08:07
のんたんさん、おはようございます。
常に頑張っていらっしゃるのを拝見させていただいています。

人とのつながりって、長さでも深さでもないんでしょうね。

いまでもちゃんとつながっているお二人がそれを教えてくださいます。
Posted by オザの塩尻ブログオザの塩尻ブログ at 2012年12月04日 08:52
オザさま

ありがとうございます。

支えられて暮らせているのだと実感します。

彼岸の人にも現世の人たちにも。
Posted by のんたんのんたん at 2012年12月05日 00:19
早いですね。
もう一年になるのですね。そう言えば雪の降った日に、のんたんさん宅捜して行ったような…。
近いうちに、のっぽさんと三人でおしゃべりしましょ!
のろけ話いっぱい聞かせてくださいますか?
のんたんさんの語りには旦那さまとの時間の中で育まれた優しい温もりが感じられるような気がするのは、私だけでしょうか?
最近聞けずにおりますが、来年は聞けますように
あらあら鬼に笑われますかね?年も明けないうちに来る年の夢を語っては…
Posted by Hiromi at 2012年12月06日 20:37
Horomiさんの快気祝いも兼ねて集まりたいですね。
のっぽさんは全国飛び回る忙しさ、彼女のお時間とれるときにぜひ。

寒い日にあたたかいお気持ちをいただいたこと忘れません。
Posted by のんたんのんたん at 2012年12月07日 00:08