2013年07月17日

ちまちまと悩む

庭の草取りをする。邪魔になる木の枝を落とす。

隣家との境界線あたりで悩む。

夫は境目に花木を好んで植えていた。生垣の下には、わざわざ隣家に向けた形で花を植えた。

「うちとお隣と一緒に花が見られるでしょ?綺麗のおすそ分け。」

それが彼の言い分。

これは姑様に由来する考え方で、夫の実家でも姑様は

隣との境界線や家の敷地と公道の境目に植花や発泡スチロールBOXをプランターにしてあれこれ置いていた。

優しい気持ちではあると思うが、実は難しい。

実家で同居してほどなく、その難しさを体感し、困り果てた記憶がある。

「車の出し入れに邪魔。」「家の前に発泡スチロール置かれると景観が。」

それとなくおばあちゃんにうまく言ってくれない?と、耳打ちを受けたり。

あるいは、気難しい隣舅が、「境界線を侵害しておる!」と引っこ抜き、お姑さんと悶着、など。

彼女は「なんてまぁ因業な。人がせっかくそっちに向けて花を見せてやってるのに。」と憤慨きわまりなく

怒っていたが、あちらさんの言い分ももっともで、相槌の仕方も何とも難しいことだった。

土着で暮らしていた実家での境界もそのように難しかったのに

新興住宅地で、お付き合いは顔を見ればあいさつ程度、

雪かきも境界線の延長線上に定規で計ったようにまっすぐ持ち分だけしてある、

そういう関係性で、果たして夫の優しさの真意が伝わっていたかどうか。

確信をもってそうしている夫や姑様に口出しもできず、内心、はらはらしていたりした。

夫の植えた花木は、今年、いよいよ境界線を越えてのびのびと美しい花枝を伸ばした。

お隣の車には触らない程度であることは確認したが、

花が朽ちてから、こちら側から境界線の内側まで剪定しようか、気がついた今、ばっさりいくか。

夫は、草葉の陰で、きっとお隣が喜んでくださっていると思っているだろうか。

どんなもんでしょ、とお聞きしにいくほどの親しさもない中で、

切ることも忍びなく、切らないことも心持が悪く、逡巡の末、脳内保留して家に入った。













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Posted by のんたん  at 11:50 │日記