2011年09月18日

看取り

父はきまりのよい人だった。

危篤の状態から何度も息を吹きかえし頑張ってくれていたのは、

みんなが揃うことができる連休を目指してくれていたのだろう。

今朝、息を引き取った。

泊り込んでくれていた上息子からのメールで病室に駆けつけると

ジャストタイムでモニターの波動がまっすぐに。

戦いの後、まだほてるように熱い身体をさすってお別れを言った。

叔母夫婦もかけつけてくれ、お昼過ぎには兄夫婦も到着し、

みんなで父を囲めた。

ながらくお世話になった看護師さんたちに見送っていただき

遺体はセレモニーセンターの別棟(家族棟)へ安置。

「おくりびと」スタッフさんたちが、丁寧にそれはやさしく湯灌をしてくれ、

持参したお気に入りだった着物を着せてくれた。

お風呂が大好きな人だったから、きっと気持ちよかっただろう。

穏やかな、よい死に顔で眠っている。

見守りは兄夫婦に任せて、居宅により、諸連絡などをになった。

これからセンターに戻りお寺様の枕経を終えたら帰宅することにする。

生後5ヶ月の兄の息子は、お嫁さんの腕の中で無邪気ににこにこしている。


下息子に夫を頼み飛び出てきた一日が終わる。

上息子は、父の湯灌を終えた足で、昨夜急逝した元同級生の通夜に向かった。

逝く者と、生まれきた者と、生きていく者と。

父の匂いが、まだ身に残っている。






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Posted by のんたん  at 18:14 │介護

この記事へのコメント
お父さん、十分に、生き抜きましたね。
ゆっくり休んで欲しいですね。
のんたんさんもゆっくりして欲しいけど、葬儀が終わるまで、もうひと頑張りして下さい。
Posted by 8484 at 2011年09月18日 21:30
安らかに天に召されましたことと思います。
最後の「時」を豊かに過ごせ、お父上もそしてのんたんも、素敵だと思います。
Posted by ゆうわ at 2011年09月18日 23:22
8484さん

ありがとうございます。
今頃、母と再会していることでしょう。
穏やかな表情に安堵しています。
Posted by のんたん at 2011年09月19日 11:32
ゆうわちゃん

静かに眠るようにゆっくりこと切れていったと上息子が言っていました。安らかであったと思います。祈りを共に持ってきてくださってほんとにありがとうございました。
Posted by のんたん at 2011年09月19日 11:35