2011年11月27日

にぎやか

病室に到着し、一息入れて夫のおひげを剃っていたら

病院のヘルパーさん軍団来訪。

「ベッドのマット痛いってゆってたで、替えにきたでぇ。」

ありがとうございます。

やせて腰やお尻の骨がでて、硬いマットだと痛いなぁと言っていたのを

手がそろったところで、替えに来てくれたらしい。

いそいであごを拭き、かみそりをしまう。

「ストッパーゆるいね、これ、あの部屋のベッド持ってくるかぃ?」

「あれだと扉が入らないずら。」

「このマットじゃどうずら。」

「硬いわ、それじゃ。マットの上に毛布ひいてみればいいじゃん。」

「ほんじゃ、こっちと入れ替えて、毛布のせるかね。」

わやわやっと4,5人で、ああでもないこうだろうと相談しながら

いろんな工夫をしてベッドを整えてくれた。

その間、開け放つドアから冷気がくるので夫には半纏と私のコートをかけて椅子に座ってもらい支えた。

ヘルパーさん達が20分くらいの格闘で、あっちにやってみたりこっちを動かしてみたりしてようやくおさまった。

御礼を言って夫をベッドに戻して姿勢を整えていると

一人の年配ヘルパーさんが

「このお父さん夜中に足が出てるもんで、さむきゃいけんとおもって布団掛けてあげてるだに」

「ゆうべも、な?おとうさん。」

と、夫のことを「おとうさん」と呼び話しかける。

夫「あ、ありがとやんす。」

「いやいやぁどいたしまして。ああ、加湿器のみず、いれとかなきゃだわ。」

っすると、すかざず別のヘルパーさんが 「それ、あたしがさっき入れといたわね。」

「ほうかね、わたしもいつも見てるんだがさ。」

夫「あー、ありがとやんす。」

「このベッド足も上がるだよ?これ、な? すこしあげておくかい?」

(ぎこぎこ:手回しで足の部分あげ始め)

夫「あー、まっすぐでいいで、ありがとやんす。」

「ほうかい?んじゃ戻すわね。」

夫「あい。お世話さんです。」

「ほんじゃ、これでいいかね、なんかあったらまたいってねぇ。」

と、でていきかけて

「ふんでもついでに床拭いとくか。」

とばっばとモップ掛け。

「あ、モップかけて濡れてるですべるでね、乾くまでしばらくそこにいてくださいねぇ。」

と、わたしはその場フリーズをもらって、ヘルパーさん退室。


・・・。(笑)


にぎやかかったねぇ、お父さん。

「んだな。」(ふぅ)


(^-^) うふふ。いっぱいの親切を、もらっている毎日だ。




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Posted by のんたん  at 18:29 │介護

この記事へのコメント
一週間に一回、ベッドのシーツ換えに着てくれる笑顔の素敵なヘルパーさんの顔を思い出しました。

話し好きのおばさんは、世間話やお天気のお話をしながら、器用に、要領よく、てきぱきとベッドメイキング。

自分の付き合っている人達とは、どうしてこんなにも違うものなのか・・・
するべき人付き合いって、実は全然違うものではないのか・・・

人生の中の、ほんのちっちゃな、ちっちゃな出会いでも、それがこれからの人生に大きく影響することもありますよね。

そのヘルパーさんは自分のことなど覚えてもいないでしょうが、確かに今でも心の中に残っている。

のんたんもご主人も、たくさんの親切をもらったぶん、誰かに親切を返している。

僕も、生きること、もっともっと頑張れそうです。
Posted by たいかん at 2011年11月27日 21:20
たいかんさん

いただいて、またおわけして、と
気持ちは同じ方にかえることも、また別の場面で別の方に届くこともあり。
そうして、見えないつながりの中で人のぬくもりを感じ合えるのが、人生の妙、なのかもしれませんね。。

ありがとうございます。
Posted by のんたんのんたん at 2011年11月28日 17:32