2012年04月24日
父のきもち
夫と父は同じ病院に入院していた。
4階と3階。それぞれ個室。
体調がいいときなど、夫は売店に行くついでに私の父の病室に新聞など買って届けてくれていた。
父はデジカメをいつも枕元においていろんな写真を撮っていた。
残された父のカメラには、病室を来訪したときの夫のちょっとびっくりした顔も写っていた。
それからツーショットのとか、話してるときの顔とか。
びっくりした顔は、訪問したらいきなり父にカメラを向けられて、え?;っといった感じの。
父は夫の余命をわたしから聞いていた。
自分はまだまだ生きるつもりでいたので
わたしのために夫の写真を撮ってくれていたのかなぁ。。
夫に告知があったことを話したら
「これからどうするんだ?」
「俺も少しは援助してやれるかもだが、そうそう長生きはできんしなぁ。」
「まぁ、旦那のほうに手がかかるだろうから、俺は早く退院できるよう頑張るから。」
と、自分のほうが悪い状態なのに、夫が先に逝くと思って、私の心配をしていた。
結果的には、父のほうが3か月早く逝ってしまったのだが、
最後にもらった親心は、わたしをとても支えてくれた。
しかし、なかなか見られないものだ。残された写真というものは。
遺影の写真さえ、つらい。
でも、パソコンに入れた父の撮った写真をふとクリックしてみる気になれる瞬間がある。
遺影の写真は、写真館で撮ったあらたまった顔なので「写真」という気持ちで見られるが
普段をそのまま切り取ったような、父の撮った写真は、
PCの中で「よっ。ご無沙汰。」と動いて話しかけてきそうな夫の顔がそこにあり。
頑張ってるかと笑いかけているような父の顔がある。
思わず 「うんうん」と返事をして
号泣が来る。
残してくれた。こんな瞬間を。こんな顔を。カメラに。
おとうさん、ありがと。
また、たまに、二人に逢いに来ます。クリックで。
いつもは、まだ、ちょっと無理だから。
たまに。
どしても話したいときに、ね。
4階と3階。それぞれ個室。
体調がいいときなど、夫は売店に行くついでに私の父の病室に新聞など買って届けてくれていた。
父はデジカメをいつも枕元においていろんな写真を撮っていた。
残された父のカメラには、病室を来訪したときの夫のちょっとびっくりした顔も写っていた。
それからツーショットのとか、話してるときの顔とか。
びっくりした顔は、訪問したらいきなり父にカメラを向けられて、え?;っといった感じの。
父は夫の余命をわたしから聞いていた。
自分はまだまだ生きるつもりでいたので
わたしのために夫の写真を撮ってくれていたのかなぁ。。
夫に告知があったことを話したら
「これからどうするんだ?」
「俺も少しは援助してやれるかもだが、そうそう長生きはできんしなぁ。」
「まぁ、旦那のほうに手がかかるだろうから、俺は早く退院できるよう頑張るから。」
と、自分のほうが悪い状態なのに、夫が先に逝くと思って、私の心配をしていた。
結果的には、父のほうが3か月早く逝ってしまったのだが、
最後にもらった親心は、わたしをとても支えてくれた。
しかし、なかなか見られないものだ。残された写真というものは。
遺影の写真さえ、つらい。
でも、パソコンに入れた父の撮った写真をふとクリックしてみる気になれる瞬間がある。
遺影の写真は、写真館で撮ったあらたまった顔なので「写真」という気持ちで見られるが
普段をそのまま切り取ったような、父の撮った写真は、
PCの中で「よっ。ご無沙汰。」と動いて話しかけてきそうな夫の顔がそこにあり。
頑張ってるかと笑いかけているような父の顔がある。
思わず 「うんうん」と返事をして
号泣が来る。
残してくれた。こんな瞬間を。こんな顔を。カメラに。
おとうさん、ありがと。
また、たまに、二人に逢いに来ます。クリックで。
いつもは、まだ、ちょっと無理だから。
たまに。
どしても話したいときに、ね。
Posted by のんたん
at 19:40
│日記
3月の初め頃一度訪問したのですが、そのままでした。
ご主人とお父さん同じ頃に亡くされたとのこと。
私も2010年の3月17日に父を、7月1日に妻を亡くしました。二人とも癌でした。
当時、何事に於いてもやる気を無くし、妻の携帯へメールを送り続けるのがやっとの状態でした。
父と妻がほぼ同時に亡くなったことはブログではまだ語っていません。
そして今、いろいろなブロガーさんに助けられてここまで来ています。
まだまだ時間が掛かると思いますが、お互い頑張っていきましょうね。
また、訪問いたします。
はじめまして。ご訪問ありがとうございます。
逝去後の雑務の嵐が過ぎると、脱力が長く続きますね。
奥様へのメールを送り続けていらしたお気持ちとてもよくわかります。
わたしも夫の携帯を解約するのがなかなかふんぎりがつきませんでした。今も携帯本体は手元にあります。
ネットの中は少し距離感を持って、でも気持ちのお付き合いができるので今の状況にはありがたい場所。
リアル友に感情を吐き出すには重たすぎる気がして。
よろしかったらブログアドレスをお知らせください。差支えなければご訪問させていただければと思います。
コメントあたたかく、ありがたくいただきました。
また、お気持ちが向いたら、奥様やお父様の思い出ばなしなどお聞かせくださいませ。
子供たちが、休みのつど、母を見舞ってくれるので、ついでにカメラを向けられるけど、
具合が悪そうなときは、母にカメラを向ける
ことができない。
写真って、タイミングとかもあるし、
気持ちが入りすぎてると、撮れないもんですよね。
お父様、どんな気持ちでカメラむけてたのかなあ・・・。
そう。
わたしも病んでから夫にカメラを向けられなかった。本音は、欲しかった、写真。毎日でも。
父はもとからシャッター小僧だったので、夫もいつものことと受けてくれてたのかも。
ありがたかったです。