2015年10月13日

とりつくしま

『この間の朗読会で初めてプログラムに入れた作品なの。
今回、あなたが聴きに来るなら、これ、って決めてた。』

朗読を介して知り合った都心に住む友人が来月この地で朗読コラボを持つ。

先日一緒にプチ観光ごっこをしたときに、そんな作品選びの話をしてくれた。

東直子「とりつくしま」の中からの一遍、急逝した夫が、妻や子供たちといるために、ある家具にとりついて、という話。

彼女の気持ちが温かく染みた一瞬。あたたかいひとだ。

下戸の彼女とはしらふで語りの世界に酔いどれて会話ができるので、アルコールは要らない。

会うときはどこにいようと二人して語り人の世界にどっぷり、表現を語り合えるのでありがたく、

いつのまにか別れの時間というパターンになる。

「癒やされたー、また会うよー!すぐだよー!」と手を振って消える彼女をハイテンションのまま見送り、

姿が消える頃、素に戻りつつ、「わたしのほうだよ、それは。」 とひとりごちる。

不遜なものいいだが、その朗読を聴いて初めて「鳥肌」を与えてくれた人。語り手としての自分は棚に上げ

「聴き手」としての私の感性が「ぴか1」と叫んだ人だ。

彼女の技術を重んじず、軽々しく扱う輩を、私は許さない。

その人がこの先、この世界で、ともに歩むかもしれない。そんな対話に進んだりもする。

笑い話ににごした発信ながら、本気が入っていたことを、きっと彼女は気がついただろうな。(笑)

謙虚の下で 理由なき確信に生きようぞ、と思ふ。




タグ :朗読士Ⓡ

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Posted by のんたん  at 11:36 │朗読とともに